大分トリニータJ1昇格！決勝ゴールの林丈統は複雑な心境。

J1昇格を懸けたJ2の昇格プレーオフ最終戦が２３日、国立競技場行われました。

対戦したのは今季５位のジェフユナイテッド千葉と６位の大分トリニータ。

この２チームはともにプレーオフ１回戦で４－０というスコアで勝ち進んできました。

引き分け以上で昇格の決まる千葉と、勝たなくては昇格は無い大分の一戦は終了間際のゴールで決着がつくという劇的な展開となりました！

試合は両者一歩も譲らない展開で０－０のまま終盤までもつれこみました。

そんな中迎えた後半４１分、大分の攻撃でFW森島康仁の浮き球スルーパスに反応したのは、後半２８分から途中出場したFW林丈統でした。

オフサイドぎりぎりで飛び出した林は、GKとの一対一を冷静にループシュートで決めました！

森島→林という滝川二高ホットラインから生まれた劇的ゴールでした！

その後は千葉の猛攻を大分が必死で守る展開に。

そして５分という長い長いロスタイムも守り切った大分が見事にJ2６位からの昇格という下克上を達成しました＾＾

同点に追いつかれたら一気に地獄行きの大分サポーターにとっては、５分という時間がこれほど長く感じたことはないでしょう。

試合後は大分選手は大喜びで、千葉の選手はピッチに倒れ込んで放心状態に。

千葉のキャプテン佐藤勇人もなかなか立ち上がることができませんでした。

ラスト数分で昇格というところまで来ていただけにショックは大きいでしょう。

もしかしたら千葉の選手達の脳裏に、少しだけ「昇格」という言葉がよぎってしまったのかもしれませんね。

そしてこの試合で決勝点を決めた林選手は複雑な気持ちを抱いていました。

実は林は元千葉の選手で、その古巣・千葉の昇格の夢を自分のゴールで打ち砕いてしまったからです。

「今でもジェフのことが好き」という林は最後まで複雑な表情のままでした。

更に林は、もう１つ複雑な思いを抱えていました。

２００９年、当時J1だった京都に所属していた林は、降格争いをしていた大分相手にJ2降格を決定付けるゴールを決めてしまっていたのです。

そのこともあって、大分サポーターからはあまり良いイメージがなかった選手なのです。

「サポーターからどう思われているのか」というのが常に気がかりだったようです。

しかし、

「今日のゴールで3年前のゴールを忘れてくれると思う」

と話した林は、ゴール後はサポーターのいるゴール裏に一直線に走って行きました。

「大分をJ2に降格させた選手」から「大分をJ1に昇格させた選手」に生まれ変わった林は、今度はもう二度と大分をJ2に降格させないと心に誓っていることでしょう。