北海道十勝岳に火山噴火の予兆？気象庁は２４時間体制で監視、情報収集

北海道の中央部に位置する十勝岳に火山活動の活発化を示す変化が現れている。

十勝岳とは美瑛岳、美瑛富士、オプタテシケ山など１０個あまりの火山が集まっていて

その火山列を総称して十勝岳と呼ぶ。十勝岳連峰とも呼ばれる。

周辺には多くの温泉が存在する観光地で

夏にはラベンダーが秋には紅葉がとても美しく

多くの観光客がその風景に魅了される景勝地でもある。

その十勝岳であるが二年前から温泉の成分である塩化物イオンの濃度が上昇している。

２５年前の十勝岳噴火の際にも周辺の温泉で

塩化物イオンの濃度の上昇と言う変化が見られた。

さらに気象庁によると

２００６年頃から山頂部の膨らみ、地震の増加、噴煙量の増加が見られている。

地震については去年１２月には一ヶ月で１００回にも達した。

それは１７年ぶりで６月と７月には火口付近が赤く光る赤熱現象も見られている。

しかし気象庁は現時点では火山活動の活発化とは見ておらず

今の傾向が続くと噴火の恐れがあるというレベルなのだと言う。

まだまだ安心して観光を楽しめるという事らしいので一安心だ。

但しその変化には今後も注視するとの事だ。

ちなみに注視とは？

札幌管区気象台火山監視情報センターによると

望遠カメラで火口付近を肉眼で監視。

地震計の数値を監視。

地殻変動の変化を観察する為の傾斜計の数値の計測

を２４時間体制で監視、計測して、異常の際にはすぐに発表できる体制を取っているとの事。

なんとも頼もしい限りだ。

もし噴火した場合だが

積雪の時期の火山泥流による被害が最も心配されている。

１９２６年の噴火では

噴火後２５分ほどで火口から２５ｋｍ離れた上富良野まで到達しており

死者、行方不明者合わせて１４４人の大災害となった。

●北海道十勝岳の近年の活動。

1926年（大正15年）～1928年（昭和3年）

1962年（昭和37年）

1988年（昭和63年）～1989年（昭和64年）

火山噴火活動は約３０年周期と言われている。