写真家・東松照明さん亡くなる。被爆者撮影など社会派として知られる

写真家の東松照明（とうまつ　しょうめい）さんが昨年１２月に沖縄県那覇市の病院で亡くなっていたことがわかりました。

８２歳でした。

東松さんは長崎の被爆者や沖縄のアメリカ軍基地を撮影し続けてきた「社会派」の写真家として有名でした。

東松さんは以前から入退院を繰り返すようになっており、先月の１４日に入院していた病院で肺炎のため息をひきとったようです。

昭和３６年に長崎を初めて訪れ、その時に原爆の悲惨さをまざまざと見せつけられたといいます。

それ以来、原爆の恐ろしさや被爆の惨状を世にもっと伝えるべく、被爆の現実を常に撮り続けてきました。

戦後の長崎を誰よりも知る写真家だったと言えます。

本土復帰前の沖縄では、アメリカ軍基地からベトナム戦争に出撃する爆撃機などを目撃し、それ以来基地周辺の住民の生活にも密着してフィルムに納めてきました。

こうした活動は日本以外のアメリカや欧州でも評価が高く、写真展を海外で開いたりもしていました。

２年前から沖縄に移住すると、これまで撮りに撮った写真を県立の美術館に寄贈したといいます。

無料の勉強会を開くなどして、若手の育成にも力を入れていたといいます。

「無料」というところが素晴らしいですね。

東松さんの本当の気持ちというか、本物の写真家を育てたいという熱意のようなものを感じます。

こうして考えるとまだ志半ばだったのかもしれませんが、きっと東松さんの作品を見て東松さんの気持ちを感じ取った本物の写真家が今後出てきてくれるでしょう！

非常に残念ですが、ゆっくりと休んでいただきたいですね。

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