大滝秀治さん亡くなる。代表作は『特捜最前線』など。

俳優・大滝秀治さんが２日に“肺扁平（へんぺい）上皮がん”のため自宅で亡くなっていたことがわかりました。

８７歳でした。

今年２月に肺扁平上皮がんが見つかり、６月に出演予定だった主演舞台「うしろ姿のしぐれてゆくか」（東京・紀伊国屋サザンシアター）を降板して自宅や病院で治療を続けていたといいます。

「軽いめまいなどの症状が続いているため」という理由で秋以降に向けての復帰を目指していたようです。

療養中は漫画家、赤塚不二夫の自叙伝「これでいいのだ」などたくさんの本を読み漁っていたとのことです。

今月１日の夜には、自宅で家族と夕食をとり、酒も飲んだといいます。

しかし２日午後に体調が急変し、何度か大きく呼吸をした後、そのまま静かに息をひきとったということです。

闘病中もいつも枕元には舞台の台本を置いていて、色紙に「また芝居をやりたい」と墨で書くなど、復帰への意欲は強かったようですね。

ひょうひょうとした表情や独特の甲高い声が特徴的で、時代劇での悪役や映画・ドラマ・舞台・CMなどで主に脇役として幅広く活躍しました。

脇役という枠には収まらない存在感でしたけどね。

俳優としては遅咲きな方で、売れていない若い頃も強い信念を持って努力を続けていたといいます。

俳優という仕事が本当に好きだったのでしょうね。

数えきれないほど多数の作品に出演してきましたが、代表作としてはドラマ『特捜最前線』などがあります。

これは８年も続いた刑事ドラマで、大滝さんは船村一平警部補役を演じていました。

大滝さん“公認”で長年ものまねをしてきたタレントの関根勤（５９）は、所属事務所を通じて次のようにコメントをしています。

突然の訃報に、大変驚いております。

大滝秀治さんの物まねは、20年前からさせていただいておりました。

生前、2人で伊豆を旅する番組でご一緒させていただいた際には、仕事や人生に関するお話をたくさんしていただき、本当の父親と時間を過ごしているようでした。

その、お話の1つ1つから伝わるプロ意識に驚かされたことは、今も忘れられない思い出です。

昨年の日本アカデミー賞授賞式でお会いした時に、固い握手をさせていただきました。

その力強い握手は忘れることができず、とても嬉しかったです。

それが、大滝さんとお会いする最後の機会になるとは思いませんでした。

残念で仕方ありません。

謹んで、ご冥福をお祈りいたします。

関根 勤

２２日に東京・港区の青山葬儀場で「お別れの会」が行われるということです。

喪主は妻の純子さんが務めます。

長年芸能界で活躍した名役者なだけにたくさんの大物たちが集ってのお別れとなるでしょう。